松月のRhymes&Reasons

アメリカン・フォーク・ソングの言葉と想い そして源流をたずねる旅

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「グレイスランド」 by ポール・サイモン

先日は「コンドルは飛んで行く」ポール・サイモンと民族音楽の関わりについて書いたところへ、たくさんの熱心なコメントをいただきありがとうございました。とってもうれしかったので、熱がさめないうちに「グレイスランド」(Graceland)のお話もしておきたいと思います。実はこれ、洋楽でわたしが初めて自分で手に入れた、思い出深いアルバムなのです。今でも一番のお気に入りで、元気を出したい時によく聴いています。

グレイスランド(紙ジャケット仕様)グレイスランド(紙ジャケット仕様)
(2006/09/20)
ポール・サイモン

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なので、わたしは7月のS&G来日公演でポールがソロでこのアルバムから2曲も歌ってくれて大感激しました。周りで聴いていた方々は何だか退屈そうで、みんなで盛り上げられなかったのは残念でしたが。たいていの方はS&Gとはまったく違うサウンドに衝撃を受け、ポールについていけなくなってしまっていたのかもしれませんね。(わたしもS&Gのオリジナル・アルバムを先に聴いてしまっていたら、そうなっていたかもしれません。)

というか、ポールのソロをS&Gに含めてはいけない気がします。全体に明るいのもそうですが、何よりも「リズム」を大切にしていると感じられるのです。そして、そのリズムの中に変なコーラス・・・失礼!「世界のどこかで力強く生きる民族の魂の声」がとけこんでいるのです。特に「シューズにダイアモンド」や「ホームレス」で聴かれるアカペラがすごいですが、これは南アフリカのレディスミス・ブラック・マンバーゾ(Ladysmith Black Mambazo)というグループがズールー語(Zulu)という言葉で歌っていたんですね。意味はわからないけれど、想いが伝わってくるようで不思議です。

解説によると、ポールは1984年の夏に友人から1巻のテープをもらって、南アフリカの音楽に惹かれたのがきっかけで、翌年南アフリカへ飛んで、現地のミュージシャンたちと一緒にこのアルバムを作ったということです。異国のリズムのはずなのに、どこか彼のルーツであるアメリカの50年代の音楽に近いものを感じて懐かしさを覚えたのだとか

今日ご紹介する「グレイスランド」(Graceland)はエルヴィス・プレスリー(Elvis Presley, 1935-77)の眠る地であり、多くのファンが訪れる「聖地」ですよね。さらにエヴァリー・ブラザース(The Everly Brothers)もコーラスに参加しています。どちらもポールが10代のころ夢中になったミュージシャンですよね。それにサウンドも本当に50年代のアメリカを思わせるというか、カントリー・ロック調という感じです。ポールは南アフリカへ向かったけれど、心は自分の音楽の故郷へ向かったのでしょうね!

このアルバムは世界中で話題になりましたが、南アフリカは当時アパルトヘイトで経済制裁を受けていたため、かなり激論を呼んだそうです。でも、ポールは「南アフリカにもこんなに素晴らしいミュージシャンがいるんだぜ!」ということをアメリカに知らせたかっただけなのではないでしょうか。彼は現地のミュージシャンと一緒にジンバブエでコンサートを行っていますが、反アパルトヘイトへのメッセージがこめられていると思います。「僕らはみんなグレイスランドに迎え入れられるんだ!」というところで両手を広げているのが印象的ですが、この部分で「国境とか文化の違いとか関係なく、みんな同じ気持ちをわかちあって、同じ場所へ向かうんだぜ!」と言っているように聴こえるのです

何よりポールと、現地のミュージシャンたちと、観客たちの楽しそうなこと!!

http://www.youtube.com/watch?v=NXn-iY7bJTU
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テーマ:80年代洋楽 - ジャンル:音楽

*** COMMENT ***

NoTitle

人種を超えた一体感がいいですね。
ポールも力まず、さりげなく歌っているところが
聴衆を惹きつけるのでしょうか。

NoTitle

私もこの曲、大好きです。ポールの曲の中でも傑作の一つだと思います。発想が面白いですね。Missisippi Delta shining like a National guitarというくだり。大好きです。National は日本の電気メーカーではなく、リゾネーターなどのスライドギターを製作しているアメリカの会社です。そのギターはオール金属のものが多く、表面が銀色に輝いているのです。それを見ると本当にミシシッピの広大な川面が光に輝いているのが想像でき、不思議な気持ちになります。まさにGrace Landに誘っているかのようです。
 ポールの曲づくりと、アフリカの民族音楽が見事に融合して、素晴らしいアルバムですね。

Shining like a National Guitar

ミキタカ08さん、

さっそくのメッセージありがとうございますv-354
そうですね、パフォーマーも聴衆も民族を越えてひとつになっているのがいいですよね。
当時、世界は南アフリカと貿易をしないことで反アパルトヘイトを訴えていましたが、
ポールは音楽をともにすることで、みんなが仲よくなるよう願っていたのでしょうねv-485
No.131のベラフォンテもでしたが、日本の聴衆にあんまりウケないのが寂しい^^;

Georgeさん、

ギタリストのGeorgeさんからこういうコメントをいただけてうれしいです!
「ナショナル・ギター」のくだりは、後にポールと「ザ・ケープマン」を共作した作家のデレック・ウォルコット氏も気に入っていて、ポールの詩の独特な作風を“Simonesque”と呼んでいると聞いたことがあります。こんな喩えはなかなか思いつきませんよねv-269v-353

アメリカの会社がつくっている金属製のギターだったのですね。
「ナショナル・ギターってどんなギターなんだろう?」とずっと疑問に思っていました。
さすがに今のパナ○ニックがギターもつくっているとは思いませんが(笑)

いい曲ですね。

ポール・サイモンらしい、とってもナイスな曲ですね。初めて聴かせてもらいました。UP感謝します。

本当にバックが素晴らしいです。黒人てなぜあんなに肩の力を抜いてノリがいいのでしょうかね。ナチュラルです。彼らにとって音楽はファッションではなく、生き方そのもののように思えます。

いい曲だっぺー^^

トクベー&キーボーさん、

初めてでしたかー、聴いていただきありがとうございますv-341v-339
「S&Gファンは多いけど、80年代のソロにまで興味のある方は本当に少ない」
というのが、No.135とコメント欄のにぎわい具合を比べて実感できますね^^;

黒人の方々は笑顔が素敵なだけでなく、本当にノリがいいですよね。
このアルバムでわたしの一番好きな曲「アンダー・アフリカン・スカイズ」で
「愛の鼓動はリズムのルーツで、それはずっと変わらない」と歌われますが、
まさにその通りで、リズムが彼らの体の中に生きているのかもしれませんねv-345

NoTitle

 86年のグラミー賞のアルバムですが、当時いろんな所で音楽的なことでなく欧米諸国
の南アフリカボイコットに反するとかで批判を浴びましたね。
 このアルバム。私的にはS&Gとは全く違うサウンド。アフリカのリズムっておもしろいな
 って聞いてました。このアルバムも後にほんのアフリカの音楽聴くきっかけのひとつにな
 りました。(アフリカ広すぎてそんなに聞いてないけど!)
 今聞いても(ライノのリマスター盤)ポールの他のソロとは違いますね。

アフリカのリズム

oyaji910さん、

やはりこのアルバムは話題になった反面、批判を浴びていたのですね。それでも多くの支持を得られたからこそ、グラミー賞をとれたのでしょうねv-221

oyajiさんもそうでしたかー。わたしも初めて聴いた時「ボーイ・イン・ザ・バブル」でいきなり鳴り響くアコーディオンにびびりましたが、途中から心地よくなって思わず手拍子をしていました。そしてそのまま45分間、最後まで夢中で聴いてしまったんですv-238

アフリカの音楽も楽しそうですよね。なんか最近ここ、アメリカン・フォークというよりワールド・ミュージックのブログになっているような気が^^;でもこのアルバム、紹介できてよかったです。これで多くの方にポールのソロにも興味をもってもらえるならv-354

夢中で聴いたアルバムです

はじめまして。30年来のポール・ファンです。
長年、ポールのソロの曲が、あまり日本では知られていないのを残念に思っていました。
松月さんのような、若い世代のファンがいらっしゃることを知って、とても、うれしい!!!

「グレイスランド」は、賛否両論ありましたが、
ポールは、音楽は、国籍も人種も言語の壁も越える、人類の財産だと
このアルバムで、優しく訴えているのだと思います。

7月の日本公演でも、「グレイスランド」を歌ってくれましたね。
S&Gしか知らない人も、少しは興味を持ってくれたかなあ・・

励みになります

Dsus4さん、(←ギターが上手そうなお名前ですね^^)

ご来訪ありがとうございます。わたしもここでポールの記事を熱心に書いて、全国のサイモン・フリークさまからコメントやメールをいただけるのがとてもうれしいですv-254

>音楽は、国籍も人種も言語の壁も越える、人類の財産

その通りですね。わたしにとっては「グレイスランド」と次の「リズム・オブ・ザ・セインツ」あたりが、そのことを強く感じられる、最も思い入れの深いアルバムですv-352

日本公演でポールが「グレイスランド」を歌ってくれて大感激しました。そこでもポールはわたしたちをグレイスランドに誘うかのように、両手を広げてくれましたねv-238

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No.137 「グレイスランド」 by ポール・サイモン
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らいむ&りーずん(2011.4- )

現在、松月は千葉からゆる~く発信中♪

プロフィール( -2011.3)

松月

Author:松月(しょうげつ)
別名「日立の笛吹き娘」

20代ですが、アメリカン・フォーク・ソングに10年間も熱中しています。

茨城で演奏活動されている読者の方々の影響で、現在はブルーグラスに傾倒?
広場にティンホイッスルを持ちこんで、人と地球にやさしい?音楽を発信中。

ご感想・ご意見の書きこみ歓迎♪もちろん楽器(演奏の話)の持ちこみも歓迎♪各記事の下で、レッツ・セッション♪♪

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