松月のRhymes&Reasons

アメリカン・フォーク・ソングの言葉と想い そして源流をたずねる旅

こんなことを書いてます♪

物語の歌
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No.139 「ターン・ターン・ターン」 by バーズ
No.92 「アメイジング・グレイス」 by ジュディ・コリンズ
No.75 「スモーキーの頂上で」 by ウィーバーズ
No.61 「スカボロー・フェア/詠唱」 by サイモン&ガーファンクル
No.53 「パフ」 by ピーター・ポール&マリー
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「ターン・ターン・ターン」 by バーズ

今年も残りあと2か月をきりました。時の経つのは早いですね!
今日はバーズの「ターン・ターン・ターン」(Turn! Turn! Turn!)をご紹介します。
同名のアルバムに収録されたこの曲は、1965年の暮れに全米1位を記録していますね。

ターン・ターン・ターンターン・ターン・ターン
(2005/04/06)
ザ・バーズ

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初めこのタイトルだけ見た時、ダンス・チューンかと思ったのはわたしだけでしょうか。でも、実際に詩を聴いてみて気づきました。繰り返される"A time of ~"という言葉・・・そう、「まわる」のはこの歌のキーワードとなっている「時」だったのですね。

この詩は本当に詩的というか、哲学的な内容ですよね。実はこれ、旧約聖書の「コヘレトの言葉」または「伝道の書」(The Book of Ecclesiastes)と呼ばれる1節が元になっているのです。1959年、ピート・シーガーがこれに美しい曲をつけて歌にしたのでした

ピートのインタビューを見つけました。出版社から「プロテスト・ソングは売れないから新しい歌を書けないのか」という手紙をうけて怒り、ポケットから取り出した詩に即興で曲をつけた、と言っているようですね。

http://www.youtube.com/watch?v=9WT6-BIav2I


フォークソングと聖書や賛美詩には「神の言葉を伝える」という点で深い関わりがあると思います。わたしは図書館へ旧約聖書を探しに行きました。そして見つけました、この詩の原文は「コヘレトの言葉」の第3章にありました!

こちらでも読めますよ! → 日本語版英語版

天が下のすべての事には季節があり、すべてのわざには時がある。
生るるに時があり、死ぬるに時があり、
植えるに時があり、植えたものを抜くに時があり、

(中略)

神のなされることは皆その時にかなって美しい。神はまた人の心に永遠を思う思いを授けられた。それでもなお、人は神のなされるわざを初めから終りまで見きわめることはできない。
わたしは知っている。人にはその生きながらえている間、楽しく愉快に過ごすよりほかに良い事はない。
またすべての人が食い飲みし、そのすべての労苦によって楽しみを得ることは神の賜物である。


つまり、神はこの世で起こりうるすべてのことに「時」を定め、「永遠」を定められた。わたしたちは神のように「時」を定めることも、未来を見ることもできないし、世の中がこの先どう変わるかわからないけれど、わたしはこう解釈しました。もし神が苦しみにも「時」を定められたのなら、苦しみの中にも美しさがあり、わたしたちはそれを見出すことができるはずだと。どんな時も楽しみを探しながら前向きに生きたいですね

ピート・シーガーはこの詩の最後に2行だけ自分の想いを加えています。

平和の時
それはきっとまだ遅すぎはしない


聖書を読んでから聴くと、このたった2行のメッセージがすごく心に響いてきます。
混乱した世の中に平和を願う想いは、ピートが90歳を迎えた今も変わりません

90年代のバーズの映像です♪

http://www.youtube.com/watch?v=aNopQq5lWqQ


☆関連記事☆
The Winds Are Singing Freedom(風は歌うよ)
8月に取り上げたこの歌の3番からも「コヘレトの言葉」が読みとれますね!
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テーマ:懐かしのフォ-クソング - ジャンル:音楽

「アメイジング・グレイス」 by ジュディ・コリンズ

今年度はこの曲で締めくくりましょう。「アメイジング・グレイス」(Amazing Grace)。日本でも「我をも救いし」というタイトルで歌われている、有名な讃美歌ですね

ロンドン出身の作詞者ジョン・ニュートン(John Newton, 1725-1807)は、幼い頃に敬虔なクリスチャンだった母親を亡くし、その後預けられた学校を飛び出し、地中海航海船の船長だった父親について船乗りの生活を始めてからも、反抗したり、徴兵中に逃げ出して投獄されたりと、荒れ狂った青年時代を送っていました。そのためイギリスの海軍によって奴隷船の船員にさせられ、アフリカの奴隷貿易にも関わっていました。

1748年、乗っていた奴隷船がひどい嵐に遭い、難破寸前まで追い詰められた時、22歳のニュートンは必死で神に祈ったといわれています。積み荷のほとんどが流されてしまい、しばらくは苦しい生活を強いられたものの、彼の船と命は奇跡的に助かったのです。

ニュートンはその後も7年ほど奴隷船の船長を務めましたが、礼拝の時間を設けたり、キリストについての本を読んだりするようになりました。奴隷たちに対する想いも変わり、今後は生活を改め、キリストに従う者として生きることを心に決めたそうです。

1755年、病を患ったのがきっかけでニュートンは船を降り、青年時代に心を慰めてくれた恋人と結婚し、リバプールで仕事をしながら聖書を読み始め、がんばって牧師になりました。それからは奴隷船員の姿で教会を回りながら、大衆に向けて自身の経験と福音を語り、いくつかの讃美詩を残したということです。

詳しくはこちらのサイトをご覧くださいませ・・・。
オルニー讚美詩集とアメージング・グレイスを謳った元奴隷船の船長ジョン・ニュートンの生涯

この歌は、荒れた人生を送り、奴隷貿易に関わってきた自分をも許し、嵐から救い出してくれた神の恵みの大きさを歌っている、まさにニュートンの神に対する感謝の想いだったのですね・・・

わたしも太平洋のようにおおらかで、桜のように優美な女性になりたいものです

この曲もまたいろんな人が歌っていますが、わたしにとってはやっぱりジュディ・コリンズですかね。今日は少年合唱団と一緒にアカペラで歌うジュディの美しい声をじっくり聴いてみましょう。合唱団の前列の子どもたちが一生懸命でかわいいなぁー

http://www.youtube.com/watch?v=l6vR-TQ7n68

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テーマ:心に沁みる曲 - ジャンル:音楽

「スモーキーの頂上で」 by ウィーバーズ

寒い日が続いていますが、みなさんはお元気ですか?

9日は東京でも雪が降りましたね。予報ではわが町日立も雪のゾーンに入っていたので、わくわくしていたのですが、期待は見事に裏切られ(笑)、冷たい雨に終わりました。関東の北部でも、日立は太平洋沿岸で、雪はなかなか降りません。日々雪と闘っている日本海側の方々からすれば、「うらやましい~」なんて思われているかもしれませんが、寒いのに雪が降らない冬は、やはり寂しいです・・・

今日は憧れの雪山に思いをはせて、「スモーキーの頂上で」(On Top of Old Smoky)という歌をご紹介しましょう。

「オールド・スモーキー」とは、アパラチア山脈にある高い山だと思われます。具体的にどの山を指すのかはわかりませんが、アメリカに移住したアイルランド系の人々によって歌われていたようです。アパラチア山脈の西側でアイルランド系の人々によって形成された音楽が「カントリー&ウエスタン」なのですが、この歌もそれを代表する歌のひとつといえるでしょうね

内容は、心から愛していた恋人に裏切られ、死にそうなほど悲しみに打ちひしがれた女性の物語で、「恋をしても決して夢中になってはいけないよ」という教訓のようなメッセージも聴き取れます。なんとなくピーター・ポール&マリーの「レモン・トゥリー」(Lemon Tree)に通じるものがありますね。

この歌はアメリカン・フォークの草分け的グループともいわれるウィーバーズ(The Weavers)によって歌われ、1951年に全米最高2位を記録しています。若きピート・シーガーがみなさんも一緒に歌えるようにとリードをしています。シンプルなメロディの繰り返しですので、歌える方はぜひご一緒に歌ってみてくださいね

http://jp.youtube.com/watch?v=g_1pgFgagbE
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テーマ:懐かしのフォ-クソング - ジャンル:音楽

「スカボロー・フェア/詠唱」 by サイモン&ガーファンクル

海と浜の間の土地!?(会瀬海水浴場)

秋も深まる11月、各地で産業祭が行われる頃になると思い出す歌があります。サイモン&ガーファンクルの「スカボロー・フェア」(Scarborough Fair)です。

この歌はもともと16世紀頃にイングランドで生まれたバラッドで、吟遊詩人によって町から町へと歌い継がれていったといわれています。「ザ・ウォーター・イズ・ワイド」もそうでしたが、バラッドの多くは口頭で伝えられていくので、時の経過とともに詩やメロディが変化し、実に様々なバリエーションが存在するのだそうです

20世紀に入ってからも伝承は続き、1960年代、アメリカ同様フォーク・リバイバル真っただ中のイングランドで精力的に活動していたマーティン・カーシー(Martin Carthy, 1941- )が「スカボロー・フェア」というタイトルに独自のアレンジを施して歌っていました。そして1965年、彼があるフォーク・クラブで歌っていたのを若きポール・サイモン(もう何度も書いていますが、当時彼は音楽の修行のためイングランドを放浪していました)が聴いてすっかり気に入ってしまったのだそうです

ポールはマーティンからそのアレンジを自分の歌の中で使う許可を得てアメリカに帰ったのですが、たぶん相棒のアート・ガーファンクルが提案したのではないでしょうか、「俺たちも独自のアレンジを施そうぜ!!」って・・・。2人はポールがイングランドで書いた「ザ・サイド・オブ・ア・ヒル」(The Side of a Hill)(「ポール・サイモン・ソングブック」(The Paul Simon Songbook)に収録されています)という反戦歌の一部を「詠唱」(Canticle)として伝承歌の後ろに新しく組み込んだのです。

もともと「実現不可能な仕事」に例えて「真実の愛を手に入れることの難しさ」を歌った詩に、「詠唱」が付け加えられたことによって、語り手は戦争に行くところで、二度と帰れないことを暗示しているのではないか、と思ってしまいます。でも、きっとわずかな可能性を信じて、想っている人の真実の愛を求めているのでしょうね。“Then she'll be...”とwillが使われていますし、「パセリ、セージ、ローズマリー&タイム~♪」という繰り返しが祈りの言葉のようにも聴こえます

その後「スカボロー・フェア」は2人に歌われ、ベトナム戦争の反戦歌として広まり、また、伝承歌のメロディも全世界に広まり、多くの人々に歌い継がれています

さて、今日の映像はポールの髪型から推測すると1967年頃でしょうか?^^たぶんアンディ・ウィリアムス(Andy Williams, 1927- )のテレビ・ショーにS&Gがゲスト出演して一緒に歌っているのだと思います。2人だとライブでこの「詠唱つきバージョン」を歌うのも「実現不可能な仕事」なのですが(笑)、3人でなら歌えますね♪

「戦う理由なんて、もう誰にもわからない」・・・今なお心に響くメッセージですね

http://www.youtube.com/watch?v=pWyPhQkZNLw
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「パフ」 by ピーター・ポール&マリー

☆松月のおすすめアルバム☆

ベスト・オブP.P&Mベスト・オブP.P&M
(1990/10/25)
ピーター・ポール&マリー

商品詳細を見る

みなさん、しばらくです/こんにちは/はじめまして

3週間お休みをいただき、申し訳ありませんでした。今日から再開いたします。この時を楽しみに来てくださった方がいらっしゃいましたら、心より感謝申し上げます。

久しぶりの投稿なので、原点に帰って、また新しい気持ちで始めてみましょう。
今日はピーター・ポール&マリーの「パフ」(Puff the Magic Dragon)をご紹介します。この歌も松月がアメリカン・フォーク・ソングに熱中するきっかけとなった歌のひとつです。

この歌は、5月にご紹介した「グリーン・グリーン」と同じように、日本語の歌詞がつけられ、今の子どもたちにも親しまれています。わたしも幼いころ
「パフ 魔法の竜が 暮らしてた 海に秋の霧 たなびくホナリー♪」
という日本語バージョンを聴いて覚えた記憶があります。

この歌には面白いエピソードがあります。1958年の暮れ、大学生だったピーター・ヤロウ(Peter Yarrow, 1938- )は部屋で1編の詩を見つけ、とても気に入って歌にしました。その詩はピーターのルーム・メイトを訪ねてきたレナード・リプトン(Leonard Lipton, 1940- )が、思いついた詩をピーターのタイプライターを借りて書き残して行ったものでした。レナードは竜をテーマにしたある詩に触発されて、子どものための物語の詩を書いたのだそうです。

人間は誰しも大人になると、大切なものを失ったり、忘れたり、手放さねばならなかったりする・・・この詩はそんなことを語っているような気がします。「パフ」はいつまでも変わらない子どもの純粋な心を、「ホナリー」は子どもにしか見えない世界を表しているのかもしれません。

今日の映像は日本でのコンサートでしょうか。日本語の詩を歌っているのが印象的ですね。最後に「パフは今もホナリーで暮らしてるんだ!」と現在形で歌っていますが、彼らの歌もパフのようにいつまでも変わらずにあってほしいですよね

それでは、みなさんもご一緒に・・・「うたってください」!

http://jp.youtube.com/watch?v=Q8JBOTC-ReA


それから、Webで見つけたのですが、この歌も絵本になっているのですね!
しかも、あのさだまさしさんが訳していらっしゃるとは!!
機会があったら読んでみたいです

※2011.01.22追記
読みました → 「魔法のドラゴン パフ」~日本語版「パフ」の絵本
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らいむ&りーずん(2011.4- )

現在、松月は千葉からゆる~く発信中♪

プロフィール( -2011.3)

松月

Author:松月(しょうげつ)
別名「日立の笛吹き娘」

20代ですが、アメリカン・フォーク・ソングに10年間も熱中しています。

茨城で演奏活動されている読者の方々の影響で、現在はブルーグラスに傾倒?
広場にティンホイッスルを持ちこんで、人と地球にやさしい?音楽を発信中。

ご感想・ご意見の書きこみ歓迎♪もちろん楽器(演奏の話)の持ちこみも歓迎♪各記事の下で、レッツ・セッション♪♪

初めての方は、こちらへどうぞ☆
松月の芳名録

YouTubeに演奏を載せています。
よかったら聴いてみてくださいね♪
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